清湯(チンタン)(チンタン)
清湯とは、アクや脂を丁寧に取り除きながら弱火〜中火で炊いて透明に仕上げたスープのことです。素材の風味を引き立てる繊細な味わいが特徴で、醤油ラーメンや塩ラーメ ンで多く用いられます。
関連:対義語は白湯(パイタン)。同じ鶏ガラや豚骨からでも炊き方で全く別物のスープになります。
ラーメンに関する重要用語を、スープ・麺・タレ・トッピング・系統・文化の 6 カテゴリに分けて解説しています。 全 44 語収録。気になる用語は目次からジャンプできます。
清湯とは、アクや脂を丁寧に取り除きながら弱火〜中火で炊いて透明に仕上げたスープのことです。素材の風味を引き立てる繊細な味わいが特徴で、醤油ラーメンや塩ラーメ ンで多く用いられます。
関連:対義語は白湯(パイタン)。同じ鶏ガラや豚骨からでも炊き方で全く別物のスープになります。
白湯とは、強火で長時間炊き続けて骨や脂を乳化させた白濁スープのことです。とろみとまろやかさが特徴で、豚骨白湯・鶏白湯として提供されることが多いです。
関連:博多や久留米の豚骨、鶏白湯専門店で主に使われる技法です。
乳化とは、豚骨や鶏ガラを強火で長時間炊くことで、骨から溶け出した脂肪分とコラーゲンが水中で微細に分散する現象のことです。乳化が進むとスープが白濁し、まろやかな口当たりになります。
関連:博多豚骨・久留米豚骨・鶏白湯の白いスープはすべて乳化によるものです。
Wスープとは、動物系スープ(豚骨・鶏ガラ等)と魚介系スープ(節・煮干し等)を別々に炊いて、提供直前に合わせる調理法のことです。両方の風味を最大限に引き出せるのが利点です。
関連:2000 年代以降に東京の有名店から広まり、つけ麺や新世代ラーメンで定番の技法です。
動物系スープとは、豚骨・鶏ガラ・牛骨・モミジ(鶏足)などの動物性素材を使って取ったスープの総称です。コクと旨味の中心を担うことが多く、多くのラーメンのベースになります。
魚介系スープとは、鰹節・鯖節・宗田節・煮干し・貝・昆布などの魚介素材を使 って取ったスープの総称です。動物系と合わせるダブルスープ運用や、単独で澄んだ和風清湯として使われます。
鶏白湯とは、丸鶏やモミジ(鶏足)を強火で長時間炊いて乳化させた、白く濃厚な鶏スープのことです。豚骨より軽く上品で、女性人気の高い系統として 2010 年代に急速に普及しました。
豚骨スープとは、豚の頭骨・大腿骨などを長時間炊いた白濁スープのことです。博多・久留米・熊本などの九州ラーメンを代表する濃厚系スープで、乳化の度合いによって濃さや風味が変わります。
関連:久留米が日本の豚骨ラーメン発祥地とされ、そこから博多・熊本などへ広がりました。
鶏ガラとは、鶏の骨組み(背骨・胸骨など肉を取り除いた部位)のことで、多くのラーメンスープのベース素材です。上品なコクと甘みが出やすく、清湯・白湯どちらにも使われます。
煮干しとは、カタクチイワシ等を煮て乾燥させた出汁素材のことです。強い旨味と独特の苦味・エグ味があり、津軽ラーメンや東京の煮干し系専門店で主役級の風味を作ります。
関連:苦味を活かす「濃厚煮干し」と、雑味を抑えた「上品な煮干し」の 2 系統があります。
かん水とは、中華麺特有のコシと黄色味を生み出すアルカリ性の水溶液のことです。炭酸ナトリウムや炭酸カリウムを主成分とし、小麦粉のグルテンと反応して独特の食感を作り出します。
関連:かん水を使わない麺は「うどん」や「日本蕎麦」に近い風味になります。
加水率とは、中華麺の生地に含まれる水分の割合のことです。加水率が高い(多加水)麺はツルツルとした喉ごしとモチモチしたコシが特徴で、伸びにくくなります。
関連:一般に多加水は 35〜40%、低加水は 25〜30% が目安とされます。
番手とは、製麺時に麺の太さを決めるロール(切歯)の規格番号のことです。番号が大きいほど麺は細くなります。たとえば 28 番は中細、22 番は中太、12 番は極太に相当します。
関連:番手 = 30mm を割った本数。「12 番切歯」なら 30÷12 = 2.5mm 幅で切り出されます。
多加水麺とは、加水率がおおむね 35% 以上の中華麺のことです。喜多方ラーメンや佐野ラーメンが代表例で、モチモチとした食感と伸びにくさが特徴です。
低加水麺とは、加水率がおおむね 30% 以下の中華麺のことです。博多ラーメンの極細ストレート麺が代表例で、スープの吸い込みが良く歯切れの良い食感になります。
関連:博多ラーメンで麺を「バリカタ」「ハリガネ」と注文するのは、この低加水麺の性質を活かした文化です。
青竹打ちとは、太い青竹に片端を跨がって生地の上で全体重をかけながら伸ばす、佐野ラーメン発祥の伝統的な製麺技法のことです。ちぢれと不均一な厚みを持つ独特の麺が生まれます。
関連:栃木県佐野市のご当地ラーメンの象徴で、市内の一部の老舗が現在も継承しています。
手揉み麺とは、製麺後の麺を提供直前に手で揉んで縮れを付ける麺のことです。表面積が増えることでスープの絡みが良くなり、噛みごたえと不揃いさが個性となります。
関連:新潟県燕市の背脂ラーメンや、家系派生の一部の店で採用されています。
縮れ麺とは、麺に波状の縮れが付けられた中華麺のことです。スープを絡めやすく、味噌ラーメンや札幌ラーメンで定番となっています。多加水麺との組み合わせが多いです。
ストレート麺とは、縮れの無いまっすぐな中華麺のことです。喉ごしが良く、博多ラーメンの極細ストレート、家系ラーメンの太ストレートなど幅広い太さで使われます。
熟成とは、製麺後の麺を一定時間寝かせて生地を落ち着かせる工程のことです。かん水と小麦粉が馴染むことで、コシ・風味・つるみが向上します。
関連:数時間〜数日の熟成期間を持たせる自家製麺の店は「熟成多加水麺」を売りにすることが多いです。
カエシとは、丼の底に注いでスープと合わせる「タレ」の総称で、ラーメンの味を最終的に決定づける調味料のことです。醤油・塩・味噌の 3 系統が代表的で、店の個性が最も出る部分です。
関連:元は蕎麦つゆの用語で、醤油・みりん・ 砂糖などを合わせて寝かせた調味料を指します。
醤油ダレとは、醤油を主体に、みりん・酒・魚介出汁・香味野菜などを合わせて作るタレのことです。丼の底に注いでスープを合わせることで、日本で最もオーソドックスな醤油ラーメンになります。
塩ダレとは、複数種類の塩・魚介出汁・香味素材などを合わせて作る、色の薄いタレのことです。素材の風味を邪魔せずスープの味を活かすため、鶏清湯や貝出汁など繊細なスープで多く用いられます。
味噌ダレとは、複数種類の味噌をベースに、香味野菜や豆板醤・ラードなどを合わせて作るタレのことです。札幌の「味の三平」が発祥とされ、そこから全国の味噌ラーメン文化が 広がりました。
チャーシューとは、豚肉のロース・バラ・肩ロース等を醤油ダレで煮込む、または低温調理して仕上げる定番トッピングのことです。本来の中華料理の叉焼は「焼き」ですが、日本のラーメン店では「煮豚」の意味で使われることが多いです。
メンマとは、麻竹(マチク)の若竹の子を乳酸発酵させて塩漬け・乾燥・味付けした加工品のことです。コリコリとした食感と発酵由来の独特の風味があり、日本のラーメンの定番トッピングとして定着しています。
関連:「支那竹(シナチク)」とも呼ばれます。日本で流通するメンマの多くは台湾・中国産です。
ナルトとは、白身魚のすり身を渦巻き模様に成形して蒸した練り物の一種のことです。鳴門海峡の渦潮に由来するとされ、東京ラーメンや中華そばのシンボル的トッピングとして知られます。
味玉とは、半熟のゆで卵を醤油ダレ等に漬け込んだトッピングのことです。「味付け玉子」の略で、家系や二郎系をはじめ多くの店で有料トッピングの定番となっています。
背脂とは、豚の背中側の脂身のことで、下茹でしてほぐしてから丼に振りかけるトッピングとして使われます。甘みとコクを加える効果があり、燕背脂ラーメンや家系の「アブラマシ」で象徴的な存在です。
香味油とは、ネギ・生姜・ニンニク・玉ねぎ・魚介等を油に香りを移した仕上げ油のことです。スープ表面に浮かせることで、香りの立ち方と口当たりを大きく変える重要な要素です。
マー油とは、ニンニクをじっくり揚げて焦がし、その香りと苦味を油に移した黒い香味油のことです。熊本ラーメンを象徴する要素で、真っ黒な油が豚骨スープの上に浮かびます。
鶏油とは、鶏皮や鶏脂を加熱してとった黄金色の香味油のことです。鶏の香りをスープ表面に纏わせるために使われ、清湯醤油や鶏白湯で用いられることが多いです。
家系ラーメンとは、1974 年に横浜市で創業した「吉村家」を元祖とするラーメン系統のことです。豚骨醤油スープに太いストレート麺を合わせ、ホウレン草・海苔・チャーシューが定番トッピングとなっています。
関連:「〇〇家」を屋号に付ける店が多いため「家系」と呼ばれるようになったとされます。
二郎系ラーメンとは、東京都港区三田の「ラーメン二郎」を源流とする、極太麺と山盛り野菜(茹でモヤシとキャベツ)を特徴とするラーメン系統のことです。ヤサイ・アブラ・ニンニク・カラメを注文時に指定する独自のコール文化があります。
つけ麺とは、冷水で締めた麺を、別皿の濃いつけ汁に浸けて食べるスタイルのラーメンのことです。東京・東池袋の「大勝軒」店主・山岸一雄氏が 1955 年頃に「特製もりそば」として商品化したのが起源とされます。
関連:2000 年代以降、「魚介豚骨」のつけ汁が主流になり全国に広がりました。
油そばとは、スープの入っていない丼にタレと香味油を入れ、そこに湯切りした麺を絡めて食べるスタイルのラーメンのことです。東京都武蔵野市の「珍々亭」等が発祥とされ、学生街を中心に広がりました。
関連:食べる直前に酢とラー油を加えて味変するのが定番です。
まぜそばとは、タレ・具材・麺を丼の中で豪快に混ぜて食べるスタイルのラーメンのことです。名古屋の「麺屋はなび」の台湾まぜそばが火付け役となり、全国的なブームを起こしました。
担々麺とは、四川料理由来のラーメンで、芝麻醤(ゴマペースト)・辣油・花椒・肉味噌などを組み合わせた複雑な辛味と痺れが特徴です。日本では汁ありが主流ですが、本場の四川では汁なしが本来の形とされます。
関連:日本での普及は横浜中華街「四川飯店」の陳建民氏の功績が大きいと言われます。
替え玉とは、麺だけを追加注文して残ったスープで食べる、博多ラーメン発祥の文化のことです。低加水の極細ストレート麺が伸びやすいために生まれた独自のシステムで、現在では豚骨系全般に広がっています。
バリカタ・ハリガネとは、博多ラーメンで注文時に指定する麺の硬さの呼称のことです。柔らかい順に「ヤワ・フツウ・カタ・バリカタ・ハリガ ネ・粉落とし・湯気通し」と段階が分かれ、店により多少呼び名や順序が異なります。
関連:極端な硬さは麺の芯が残った状態のため、初めての方には「カタ」または「フツウ」がおすすめされます。
コールとは、二郎系ラーメンで店員から「ニンニク入れますか?」と聞かれた際に、無料トッピングの追加量を口頭で指定する文化のことです。「ヤサイ・アブラ・ニンニク・カラメ」の 4 種を「マシ」「マシマシ」等の量表現で組み合わせて伝えます。
関連:「全マシ」は全 4 種をマシマシ指定するオーダーで、初心者は「ヤサイニンニク」程度から始めるのが定番です。
朝ラーとは、朝からラーメンを食べる文化・またはその時間帯に営業するラーメン店のことです。静岡県藤枝市や、福島県喜多方市が朝ラー文化で有名で、早朝からラーメン 店に行列ができます。
関連:藤枝の朝ラーは、お茶農家や漁業関係者の早朝勤務に合わせて根付いたとされます。
中華そばとは、明治〜昭和期の日本で「ラーメン」の呼称が定着する以前に広く使われていた呼び名で、現在は主に醤油ベースの伝統的なスタイルを指すことが多いです。ナルト・メンマ・チャーシュー・ネギの構成が定番です。
関連:現代の店舗名では「中華そば〇〇」と名乗ることで、シンプルな醤油ラーメンの店であることをアピールする用法が多いです。
支那そばとは、戦前〜戦後にかけて使われていたラーメンの古い呼称のことです。「支那」の呼称が避けられるようになった戦後以降、「中華そば」や「ラーメン」に置き換わっていきました。
関連:現在ではあえて「支那そば」を屋号に掲げ、伝統的な醤油系ラーメンを提供する店もあります。